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ASCII.jp:不振ユニーの“ドンキ化”に見る「総合スーパーの末路」 – ASCII.jp

「バランスシート上、GMS(総合スーパー)が小さくなり、経営資源のバランスが良くなる」――。ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)と、ディスカウントストア大手のドンキホーテHDが8月24日に発表した資本・業務提携。ユニー・ファミマHDの高柳浩二社長は記者会見で、こう率直に語った。

 両社は6月に提携検討を発表していたが、急転直下、資本提携を決めた。ユニー・ファミマHDが、GMSを運営する100%子会社のユニーの株式のうち、40%に当たる8万株をドンキHDに売却する。売却価格は非公表だ。

 ユニー・ファミマHDの2017年2月期の業績では、ファミリーマートなどコンビニ事業の純利益は93億円、GMSは90億円と大差ない。だが中期経営計画では、20年2月期にコンビニの純利益が450億円まで拡大するのに対し、GMSは150億円と微増にとどまる。

 だが、これとて決して低い目標ではない。東海・北陸を中心に約200店あるユニーのGMS店舗「アピタ」「ピアゴ」を19年2月期までに計36店も閉店するからだ。それだけに、GMSの収益改善はユニー・ファミマHDにとって喫緊の課題だった。

 ユニーに限らず、イオンやセブン&アイ・HD傘下のイトーヨーカ堂など、GMSの売り上げ低迷と収益力低下が叫ばれて久しい。ユニクロやニトリなどの専門店の台頭、都心や地方でもくまなく展開するコンビニ、ひたすら価格が安いディスカウントストアの攻勢を受け、特徴を打ち出しにくいからだ。そこでユニー・ファミマHDは今回、高柳社長自身が語ったように“お荷物”であるユニーの一部を切り出し、ドンキに売り渡すという大胆な解決策を採ったわけだ。

 ユニー・ファミマHDの筆頭株主として経営陣を送り込んでいる伊藤忠商事も、前々からユニーの低迷を懸念し、ドンキHDや他の流通大手に提携を打診していたと言われる。伊藤忠・ファミマ陣営にしてみれば、ユニーとの統合当初からGMSの圧縮をもくろんでおり、ドンキの手を借りてようやく宿願が達成された形だ。

長崎屋リニューアルで大成功
したたかなドンキHD

 一方、ドンキにとってもこの資本提携のメリットは大きい。かつて倒産したGMSの長崎屋を買収し、店舗を「MEGAドン・キホーテ」にリニューアル。都心だけでなく郊外まで規模と商圏を拡大した成功体験を活かすことができるからだ。

 ドンキHDは今後、ユニーが閉店を決めた店舗の一部を、長崎屋と同様にMEGAドン・キホーテとしてオープンさせる。さらに、営業を続けているが業績が低迷しているアピタまたはピアゴ6店を選んで、ドン・キホーテとの「ダブルネーム」店舗としてユニーに運営させる方針だ。さらに、ドンキ店内へのファミリーマートの出店も検討されている。

 ドンキHDの大原孝治社長は40%出資する意義について、「ユニー店舗の“ドンキ化”への綿密な助言をするため、リスクと責任を負う。大同団結だ」と強調した。だがドンキにしてみれば、従来手薄だった中部地方の店舗と物流網が手に入る。

 ユニー・ファミマHDと筆頭株主の伊藤忠、そしてドンキHDにとってはメリットの多い今回の資本業務提携。対照的に、かつては中部地方の名門として名を馳せたユニーの存在感は低下する一方だ。これもまた、栄枯盛衰の激しい流通業界の、歴史の必然なのかもしれない。

(週刊ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら



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