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買い物弱者対策 官民の取り組みもっと – 北海道新聞

 近所に生鮮食料品店がなく、自家用車もない。そんな状況に置かれた高齢の買い物弱者は、全国で約400万人に上り、対策が急務となっている。

 とりわけ、道内は人口密度が低く、過疎地の食料品店は貴重な社会インフラと言える。

 国の買い物弱者対策は十分とは言い難い。住民生活を守る視点で抜本的な対策を打ち出すべきだ。

 道内各地では、自治体の支援を受けて地域密着型の店を開業させるといった動きが加速している。先行例を参考に、官民で不便の解消に努めたい。

 農林水産省は買い物弱者について、65歳以上で自宅の500メートル圏内に生鮮食料品店がなく、自動車を持たない人と定義している。

 2010年は全国で382万人に上り、北海道は都道府県別で最多の約25万人と算出された。

 経済産業省、厚生労働省などが中小企業や高齢者対策の一環で買い物弱者にも目配りしているとはいえ、縦割りの印象が否めない。

 総務省が先月まとめた報告書も「政府全体の連携態勢は未整備」と指摘した。

 一方、道内では自治体主導の取り組みが各地で進んでいる。

 紋別市では、唯一の食品スーパーが閉店した上渚滑町地区で、市による建設費の補助を受け、セイコーマート上渚滑店が開業した。

 人口約1900人の空知管内北竜町でも、町内唯一のスーパーが閉店する予定だ。

 このため、町出資の公社がコープさっぽろから仕入れなどの協力を得て、食品や日用雑貨の店を年内にも開業するよう準備中だ。建設費は国と町が補助する。

 釧路管内標茶町の町商工会は10年度から人口300人弱の塘路地区で月3回、会員が車で出張販売している。当初、国が行った運営費の一部補助は町が引き継いだ。

 公費を投じてできた店をバス待合所や交流の場として生かしたり、地場産品を提供する取り組みもある。住民に親しまれる施設を目指し工夫を重ねてほしい。

 小売店による移動販売や宅配サービスが広がる中、民間に任せるべきだとの考え方もあるだろう。

 しかし、全国の買い物弱者は25年には598万人に増えると見込まれ、民間だけでの対応が困難な地域は一層広がるとみられる。

 国は、実態を把握した上で、自治体と連携して地域事情に応じた柔軟な支援策を練る必要がある。公費を投入する以上、住民の理解とチェックが欠かせない。




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